本體楊心流棒術
本體楊心流棒術 は四代目を継いだ出雲の住人大國鬼平重信が天道流薙刀の名手で一流を編み出す事を志して、氏神に祈願をかけ、毎夜神前において薙刀の技を練り究めていたが、満願の夜、仮眠中、突然九匹の鬼が襲いかかり、薙刀をもって闘ううちに薙刀の刃先を折られた。残った柄で鬼を退治した夢をみて、一流をたて九鬼神流棒術と称した。現在は本體楊心流柔術と共に伝承され本體楊心流の棒術となっている。 棒術は柔術、居合術とともに本體楊心流武術の三本柱の一つである。本體楊心流棒術は槍、或は薙刀の穂先を切り落とされた時、残された柄(棒)で闘った。棒とはそういう意味のものであり槍術、薙刀術の操法でもって相手を制し取り押さえるに最も有効な技として伝承されてきたものである。棒には長棒と半棒とがある。いずれも長短に使いこなせば、千変万化、剣にも優る威力がある。
長棒 基本の構え
一、小脇の構え 二、青眼の構え 三、日刀の構え 四、不動の構え 五、提棒の構え 六、一本杉の構え 七、笠の構え 八、船張りの構え 九、柴もぐりの構え 十、残心の構え
長棒 基本の形
一、打ち込み 二、払い 三、すくい 四、突き 五、薙ぎ 六、振り棒
長棒 一人稽古
相手を想定して習得した技を思いつくままに自由に振る。
長棒 棒合せ
棒合せの練習により、棒の振り方、足捌き、間合い、攻撃、防御等を習得する。
一、打ち込み 二、払い 三、すくい 四、突き(二種類あり) 五、薙ぎ(二種類あり) (イ)すね打ち (ロ)なぎあげ 六、廻し打ち 七、すくい突き
長棒組太刀
一、一本杉 二、柴もぐり 三、太刀もぎ 四、笠の内 五、はづし 六、虚空 七、瀧落 八、船張 九、薙乱風 十、付入り
半棒組太刀
一、右燕 二、左燕 三、入身 四、飛燕 五、一文字 六、抜き留め 七、はじき 八、右巻落 九、左巻落 十、紅葉乱れ